少しアップが遅れてきています「899」です
フロントサスペンションの分解後、試したいことの為に少し時間が掛かってしまいました
おさらいです !
899にはショーワのBPF倒立フォークが標準装備されています
BP=ビッグピストンです
画像の部分がそうなのですが、
通常はインナーチューブという筒の中にさらにカートリッジという筒があり、
そのなかにピストンが入っています
対象画像がなくてイメージしにくいですが、
BPFはこのバルブが直接インナーチューブにふれて動いていると思うとわかりやすいですね!
しかも、減衰もピストンの上下でそれぞれ「伸び」と「圧」が分かれているのでセッティングも方向性がつかみやすいですね
プチ講習会中です (笑)
いざ、組み付けです
1つ目の変更点はこれです
ガイドブッシュと言われる部品ですが、もともと摩擦抵抗を下げるための処理はされています
さらにその抵抗を下げるべくコーティングをしています
お馴染みWPCコーティングです(詳しくは↓を参考にして下さい)
WPC処理®とは、金属製品の表面に微粒子を圧縮性の気体に混合して高速衝突させることで表面が改質する技術です。
表面が改質すると高硬度化して表面を強化すると同時に、表面形状が微小ディンプルへ変化するので摩擦摩耗特性を向上させます。
2つ目はこちら
SKFフォークシールです
今まではシールの締め付けによる抵抗の管理を多くのメーカーが行ってきました
インナーチューブへの締め付けを下げれば必然的に抵抗がさがり、動きがスムーズになります
一方で漏れやすくなるという可能性もあります(管理がシビアですね)
今回使用するシールはシールの材質自体、摩擦抵抗が低いのです
3つ目はこれです
インナーチューブをお馴染みのDLCコーティングしてさらに摩擦抵抗を下げています
SKFのシールとの相性もよく、作業中もスムーズそのものでした
(試乗が楽しみになってきました)
見た目が格好良いのも嬉しいものです!!!
最後がこれ
オイルです
指定されたオイルよりも動粘度を下げました
エンジン同様に車体(足回り)も、ストレスなくスムースに動いてくれることが一番の目的です
馬力アップでもなく、高価商品の取付でもなく現状の状態をさらに良くする
という意味からなるべく抵抗を減らしていきます
「899」の足回りは今までとは大きくコンセプトがことなっています
ハードにアグレッシブに乗る事ばかりを想定されていません
もともと、ソフトに良く動く車体に設計されています
その良さをさらに引き出したくて作業を行いました
「1199」をはじめ今までのモデルはハードに乗ることを一部強制されてきます
「899」はいっさい感じません
だからこそ楽しめるポイントが多数あります
完成を楽しみにして下さいね
青木
899 BPFフォーク
2015/02/08